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五島うどんのルーツに迫る力作『五島うどんの御力(みりょく)-日本最古説を追って』 元上五島町教育長・吉村政德さん

五島うどんのルーツに迫る力作『五島うどんの御力(みりょく)-日本最古説を追って』を出版 元上五島町教育長・吉村政德さん

 細身ながら強いコシがあり、滑らかなのどごしが魅力の「五島うどん」。元上五島町教育長・吉村政德さん(71)が2020年5月、長崎県・五島列島・新上五島町を代表する特産品のルーツに迫る一書『五島うどんの御力(みりょく)-日本最古説を追って』を長崎新聞社から自費出版しました。


■「五島うどん遣唐使由来説」に関する諸問題を解き明かす

 本書は、五島うどんに関する歴史や文化的背景を体系的にまとめた初の解説本で、「学術的価値も高い」との評価も得ているようです。
 中国から様々な文化を日本に持ち帰った遣唐使が、寄港地である上五島に伝えた手延べ麺が五島うどんの原型で、これがその後、国内のうどんの源流となった--との学説に基づいて、旧・上五島町(現・新上五島町)の教育長時代に、五島うどんのルーツを探すために中国大陸に足を運んだときの現地調査の記録や、独自の研究成果などがまとめられており、その現地調査の結果、遣唐使船の港にほど近い浙江省・岩坦地区に古くから伝わる「索麺」の製法と、五島うどんのそれとが酷似していることを突き止めます。
 吉村さんは新上五島町出身。國學院大學大学院修士課程を修了後、研究者を目指しましたが、社家出身であることから神職を継ぐことを視野に長崎市に「Jターン」。長崎県神社庁に25年間勤務したあと、乞われる形で旧・上五島町教育長に就任しました。
 研究者を志していただけあって元来、探求心が強い学者肌でありながら、気さくで親しみやすい人柄は、地域の皆さんからも大きな信頼を集めています。分かりやすい口調と、聞き手を和ませる軽妙な語り口には定評があります。


■五島神楽を国重要無形民俗文化財指定に導いた立役者

元上五島町教育長・吉村政德さん  五島うどんの研究以外にも、五島列島で神職を中心に伝承されてきた「五島神楽」が2016年、国重要無形民俗文化財の指定を受けた際は中心的役割を果たすなど、郷土への貢献は多岐にわたっています。
 今回の出版に際し、吉村さんは「地元の人々に、五島うどんという故郷の誇るべき食文化を改めて認識してもらうと同時に、五島うどんの島外での認知度アップに一役買って、島の活性化に貢献できれば」と、期待に胸を大きくふくらませています。

 『五島うどんの御力(みりょく)-日本最古説を追って』は、四六版、202ページ。一冊1,650円(税込)。
 最寄りの書店、長崎新聞販売センター、長崎新聞社出版室でお求めください。



  • 五島うどんの歴史
  • 手延干し麺の定義
  • 手延うどんの製造工程

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